鴻上尚史さん「僕たちは賢くなって恋愛に対して批評する力をもった」【連載第2回】―映画『恋愛戯曲~私と恋におちてください。~』の監督・脚本・原作の鴻上さんに、あえて映画ではなく、「恋愛」について聞いてみた。

投稿日 | 9月 25, 2010 | 4 Comments

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2010年9月25日日本公開の映画『恋愛戯曲~私と恋におちてください。~』。原作は舞台脚本ですが、映画化するにあたり、現在の恋愛事情をふんだんに盛り込んだ新しい脚本で書き下ろしたそうです。

そんな鴻上さんに、非モテタイムズは、あえて映画の話はしないで、思い切って「恋愛」について聞いてみました。映画関係者の皆さんごめんなさい。そして感謝いたします。わずか20分間のインタビューでしたが、鴻上さんが丁寧にお話しして下さったので、ほぼノーカットで5回に分けて記事にしています。今回は第2回目です。

前回、鴻上さんは、婚活を例にとって、モテることばかり考えると、そこに恋愛が挟まりにくくなるということをわかりやすく説明してくれました。そして、モテる為に何をするか、ではなく、モテるという意識をいったん横に置いて、まず何をするかが大事なんだということも。では、一体僕たちは何をすればいいのだろう。鴻上さんは語ってくれました。

■「僕たちは賢くなっちゃったわけだよな。賢くなったってことは、『観察眼』と『批評する力』を持ってしまったわけだ。」

鴻上さん「本当に自分が快適で満足する、これだというものを見つけられるかどうか、のほうがでかいと思うよ。」

―満足するこれだというもの…ラブプラスっていう女の子がでてくるゲームが一部のモテない人たちは好きなんですよ。

鴻上さん「ああああーあ。」

―なかには、夢中になってる人もいるわけですよ。好きだから一生懸命うちこんでいるわけですけど。

鴻上さん「それで満足しているんだったらいいじゃん。」

―ゲームをやっていて満足できてる時間はいいんです。満足している人もいなくはないと思います。でも現実では、飲み会などで、隣の席に女の子が座ることがあります。ニコニコして話しかけられると、どうしても気になってしまうと思います。それはなにもおかしいわけではなく、健全だとも思うんですけど。でも、こわいんです。そのあとの現実が。

鴻上さん「恋愛は怖いさ。恋愛は怖いものなんだよ。何でも未知なものはこわいんだよ。それはつまり、海外旅行だってこわいしさ、バイクの運転だってこわいんだよ。」

鴻上さん「それはなんでかというと、僕たちは賢くなっちゃったわけだよな。賢くなったってことは、『観察眼』と『批評する力』を持ってしまったわけだ。」

鴻上さん「例えば海外旅行に一人で行ったらどんな事件が起こるかとか、僕らはファイリングしてしまってるわけ。バイクにのったらバイクの事故っていうのはどんな風に車に比べてやばいかというのをファイリングするようにね。そんな感じで、僕らはもっと賢くなったんだよ。」

鴻上さん「賢くなるってことはさ、バカになれとは言えないわけだよ。止められないんだよ、賢くなることは。だから例えば、俺の20代にくらべてさ、極端に、みんな一人旅にいかなくなったし、それからバイクも購入しなくなったしさ、酒も飲まなくなったんだよな、もう全然さ。」

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いわゆる、「若者の○○離れ」という現象に対して鴻上さんがどんな風に考えているかがわかります。メディアでは「ひきこもり」や「不況」という視点で語られることが多く、みんなちょっと飽き飽きしている中で、鴻上さんは、「僕たちが賢くなったから」という目線で説明してくれます。それは新鮮で、前向きで、そしてスッキリさせてくれる気がします。

恋愛について教える多くの人は、「勇気を出せ」とか「なにも考えずバカになれ」と教えてくれるけど、鴻上さんは、なんだか違うスタンスみたいです。

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鴻上さん「それ(賢くなったこと)に対してさ、馬鹿になれ、っていうアプローチは本当に意味がないわけだよ。何がアプローチで唯一残されるかというと、賢くなってしまって『批評性』でしか生きてないことに、本当に満足しているのかどうかと、自分に問いかけるしかないんだよね。」

鴻上さん「そのラブプラスも本当に自分は満足しているんだと、これで一生俺は70歳になってもこのバージョンの進化系でやるんだっていう決意があれば、俺はその人生でいいと思うんだよね。」

鴻上さん「だって、馬鹿になれ、飛び込めっていったってさ、批評性があって賢いわけだから飛び込まないよ、それは。それに怖いしね。恋愛なんて、人間関係の中で一番プリミティブな部分だから、一番、直接相手を切り続けるわけだよ。ましてやセックスというのはものすごく一番原始的なコミュニケーションだから、もう本当に人間をダメに、めたくそにするパワーを持ってる、その分、逆に歓喜の渦に巻き込むパワーをもってるわけだ。で、後はもう本当にチョイスでしかないんだよね。」

鴻上さん「僕たちは、これだけ賢くなったわけだから、その人間関係、おびえるのも含めて、全部を観察できる『批評性』を持ってる。だから傷つくことを拒否して、自分の中で、閉じた世界の中で、もうこのまま何十年も生きていくことを快適とするか。多分こっちを選ぶと穏やかな日常が待ってる。それから人を傷つけない日常が待ってる。人に傷つけられない日常が待ってる。でもそのかわり、逆を選んだ時に手に入るような、ある種忘れがたいドキドキするような瞬間とか、胸が張り裂けるような風景とか一生忘れないであろう心臓のバクバク感とか、そういうことを手放すのがどうか、ていうさ。ま、あとは『チョイス』だよね。その『チョイス』の前の分かれ道でウダウダウダウダしている奴に関しては、これはもうしょうがないよ。どっちか選ぶしかないだろうって。」

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鴻上さんは、モテなくて悩んでいる人の多くは、「恋愛の実践」と「恋愛の批評」の分かれ道でウダウダしてると説明してくれています。その通りに、僕たちの多くは、恋愛をしたくて、誰かに恋愛がうまくいく方法を教えてもらいたくて、ネットで恋愛のニュースを眺め、アレこれ考え、そして行動したり、行動しなかったりします。

失恋してズタズタになる可能性があるのに行動するのか、それとも、調べた上で失敗すると判断し行動をやめるのか。どっちを『チョイス』すれば僕たちは幸せになれるんでしょうか。次回は、第3回、『失恋で即死した人はいない』です。

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鴻上さんの監督した映画情報


『恋愛戯曲~私と恋におちてください。~』

人気劇作家・鴻上尚史の大ヒット舞台「恋愛戯曲」を、鴻上自らメガホンを取って映画化したラブコメディー。台本が1行も書けなくなってしまった女性脚本家(深田恭子)が、「何でもするから書いてくれ」と懇願するテレビ局のプロデューサー(椎名桔平)に、「わたしと恋に落ちて!」と迫ることから始まる騒動を描く。4年半ぶりの映画主演作となる深田恭子、『アウトレイジ』の椎名桔平。塚本高史、中村雅俊、清水美沙ら多彩な面々が脇を固める。

・映画『恋愛戯曲~私と恋におちてください。~』公式サイト http://koiochi-movie.jp/

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4 Responses to “鴻上尚史さん「僕たちは賢くなって恋愛に対して批評する力をもった」【連載第2回】―映画『恋愛戯曲~私と恋におちてください。~』の監督・脚本・原作の鴻上さんに、あえて映画ではなく、「恋愛」について聞いてみた。”

  1. 鴻上尚史さん「僕は恋愛のルールを破ろうと思っても破れない人間」~【連載第1回】映画『恋愛戯曲~私と恋におちてください。~』の監督・脚本・原作の鴻上さんに、あえて映画ではな
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