残りの1割に、賭ける!!!!−−非モテ的書評『人は見た目が9割』

投稿日 | 2月 22, 2011 | 1 Comment

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二十年ほど前に一世を風靡した有名なお見合い番組『ねるとん紅鯨団』では、男性参加者が女性参加者に告白する際、「第一印象から決めていました」と言うことが多々ありました。

人が人に接するとき、最初に注意するのが「見た目の印象である」というのも、よく耳にする言葉です。

この「見た目」の重要性に目を向けた本があります。

一体どのようなものなのでしょうか。

■直観的な印象=見た目が93%?

今回の非モテ的書評は、「見た目」、すなわち言葉以外の膨大な外見の情報の重要性について著した本、『人は見た目が9割』(竹内一郎著、新潮社、2005年)です。この著者は比較社会文化専攻の博士で、漫画『哲也 雀聖と呼ばれた男』の原作を劇作家「さい ふうめい」名義で手掛けていらっしゃいます。

著者が本書を書いた理由は、今の日本に即した非言語(ノンバーバル)コミュニケーションの入門書を著すことにありました。

著者によれば、能力や人格は「見た目」に表れるということです。

討論の場を支配したり、人をだましたりする。その根拠は見た目や仕草などの非言語コミュニケーションにあり、心理学においては、会話時の情報伝達における言葉の内容の役割は7%しかないらしいのです。すなわちそれ以外が全て言語では語られない、外見などの力によるものだ、と。本書によれば、この比率をわきまえずに物を語ると、どうやら「あなたには言われたくない」という心情に陥るのが人間一般のようなのです。

本書では、数々の心理学の研究成果・データなどを論拠に、仕草、アイコンタクトにまつわる女性のウソ、日本人の外見へのこだわりと外国人の言語へのこだわり、色彩感覚、対人関係上のマナーと物事の話される「間」について、いかに非言語コミュニケーションが大事かが説かれていきます。

■言葉は面倒だ、それ以外を高めろ?

筆者の論旨は、とにかく無意識に行われているこれら非言語コミュニケーションの重要性、外見の伝達力に注意せよ、というものです。あとがきの部分からそれを引用してみましょう。

「文学好きの人が「この作家はここで何故この言葉を選んだのか―」などとこだわると、「そんなに難しく考えて書いてないかも知れないですよ」とハスに構えたくなる。

私は、言葉の呪縛から解き放たれて、もっと総合的にコミュニケーションを考えてみてもいいのではないか、と思うのである。…ノンバーバル・コミュニケーション力が高いと、たとえ仕事はできなくても、人生を豊かなものにできるのではないか」

おそらく筆者の本音はここです。言語以外の能力を高め、外見と立ち居振る舞いなどを洗練すれば、人生はもっと豊かになる。なるほど。

ならば、外見に自信をもてない人はどうすればいいのでしょうか。

筆者は、もてない人間がどうすれば自信を持てるのか、その方法を「サクラ」を使って解決できるとしています。

「本人以外に三人用意すれば、かなりの確率で彼に自分は「もてる」と勘違いさせることができる。一人の男を、三人の男女で「あなたは実はもてているのだ」と誉めそやすのだ。…「このお守りを持っていれば、金運も女運も付いてくる」という類の広告…このもて方は偶然ではない、というメッセージを秘めているのだ。」

これは米国の心理学者ミリグラムの「どれくらいの人が人を使った「釣り」にひっかかるか」という研究の結果を踏まえたもののようです。複数の人々が同じ行動を取っているという非言語コミュニケーションの状況に人は反応する習性があるのだとか。行列があれば並びたくなる心理とほぼ同じです。

しかし、どうなのでしょうか。みなさんはサクラが三人自分を応援してくれたりして自分がモテた実感を得ることができるでしょうか。

何かが忘れられているような感覚が、この本からは伝わってきます。

■何故言葉が必要なのか

確かに洋の東西があり、日本が筆者の言うとおり「語らぬ文化を重視するので形式、非言語が重要」ということもわかります。だとすれば、何故言葉は必要となったのでしょう。これまで外見というものにこだわり、その重要性を説くあまり、読者、少なくとも私には、かえって「言葉」の重要性が浮き上がってくるのです。

外見や仕草だけで物事の優劣が決まり、ほとんどの解決がつくのなら、そもそも言葉は必要ではないのです。しかし、人には喜怒哀楽があり、それを表現しようとする原初的な衝動がある(絵画などの視覚技術は別とします)。

むしろ、言葉以外のもので優劣がついていたその古代の事実について、好奇心を持ち、言葉や概念を発明し、より多くの人を説得しようとしてきた故に、言葉と文学が発展したのではないでしょうか。

非言語コミュニケーションに重要な側面があるのは事実で、研究もなされており、信憑性も確保されているのでしょう。しかし、それらはなぜ言語、言葉が必要で、これまで人々がそれを彩り豊かに紡いできたのかを直接明らかにはしてくれません。そうした「外の世界を表現するための技術」として言葉がまず必要だったはずなのに。だからこそ、文学や歴史が生まれ、人々の意識や経験を共有するように働きかけてきたはずなのに…。結局、議論は堂々、巡ってしまうのです。

■外見ゆえの非モテなら残りの1%にかけるしかない

最近驚いたことに本サイトでも「見た目」に関する話題が多いようです。筆者は非モテ書評を始めるにあたり、本書を扱おうと決めておりましたので、偶然の一致に驚くばかりです。

特にヒロNさんのコラムで語られていることですが、「外見がダメだから…」非モテだと言う人も多いとか。

おそらく本書の言う「外見が重要」の部分が当たっていること、それは逃れようのない事実であり、私も否定できないことではあります。

しかし、だからこそ、外見で不利に判断される方々は、言葉の扱いに長けるべきだ、と私は考えます。異性の言葉を、相手の負担にならない程度に聞き、その意思をくみとって、相手の意に沿う言葉を、相手の気持ちに沿って返していく。これが重要なのではないでしょうか。

それすらしたくない、自信がないと言う気持ちもあるでしょう。けれども、どうせそれ以外の部分で望まぬ扱いを受けてしまうのです。ならば、いっそ躊躇を振り切って、異性との言葉のやりとりに真剣になり、楽しむくらいの心意気を持った方が道は拓けるのかもしれません。

■少女マンガから言葉を学ぶ

それでも言葉を考えるのが悩ましいという方は、一度少女漫画を読んでみることをお勧めいたします。昨今話題の『君に届け』以外の作品にも、綺羅星のごときフレーズたっぷりで、きっと言葉の強さを信じることができるでしょう。参考までに、こんな一言を引用して、本日はお開きにしようと思います。

「あかん…

話すの…怖がったらあかんで

人を…嫌いにならんといて…」

『東京少年物語』(羅川真里茂著、白泉社、2002年)

※画像:Amazon

(後実文人)

(参考文献)
『人は見た目が9割』(竹内一郎著、新潮社、2005年)
『東京少年物語』(羅川真里茂著、白泉社、2002年)

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後実 文人(ごみ ぶんと)
北海道札幌在住のアラサーフリーター。男性。某私立大人文学部卒。特技は英語そこそこ(TOEIC900以上、英検準一級)の他、多少の外国語。10代は非モテDQNバンドマンだったが20代で脱出。海外の英文恋愛関係記事要約のほか、人文書やサブカルの中から非モテの普遍性を探る記事を書くことが目標。色々な人に恩返ししていきたい人生まっしぐら。
Twitter  http://twitter.com/BuntoGomi


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